年金の通知書を開いた瞬間、私は思わず声を上げた。
「年収は210万円ほどしかないのに、まだ引かれるの?」
年金だけで暮らす私にとって、介護保険料13,400円、住民税8,000円という数字は決して小さくない。食料品も電気代も上がり、通院費まで必要になる。毎月の生活費を計算すると、自由に使えるお金などほとんど残らなかった。
そこへ追い打ちをかけるように、厚生労働省から「年金生活者支援給付金 不該当通知書」が届いた。
理由の欄には、こう書かれていた。
「世帯の中に個人住民税が課税されている方がいるため」
私は1人暮らしのはずだった。
「同じ家に、課税されている人なんていない」
納得できず、市役所へ電話をかけた。しかし担当者からは、「住民票上の世帯情報に基づいた判定です」と説明されただけだった。
電話を切った後、私は古い書類をすべて引っ張り出した。
そこで思い出した。
2年前、息子が転職する際、わずか3ヶ月だけ私の家に身を寄せていた。息子はその後、別の市へ引っ越したが、忙しさから住所変更の手続きを後回しにしていたのだ。
すぐに息子へ連絡すると、最初は軽い口調で返された。
「郵便物も転送されてるし、別に問題ないと思ってた」
私は不該当通知書を机に置き、介護保険料と住民税の通知も見せた。
「あなたにとっては住所が1行違うだけかもしれない。でも、私の生活には関係するの」
通話の向こうで、息子は黙り込んだ。
翌日、息子は仕事を調整して必要な住所変更の手続きを行った。私も市役所と年金関係の窓口へ行き、住民票、課税状況、不該当通知書を示して確認を求めた。
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