9月1日の午前10時55分、私は駅近くのコインパーキングに車を入れた。
入口は広く、駐車スペースにも余裕がある。隣の車との間隔も十分で、運転があまり得意ではない私でも、驚くほど簡単に駐車できた。
「ここ、停めやすくていいな」
そう思いながら、私は近くで用事を済ませた。予定より長引いたものの、コインパーキングなら最大料金が設定されているだろうと、勝手に思い込んでいた。
午後5時25分、精算機に駐車番号を入力した。
表示された金額を見た瞬間、私は目を疑った。
「15,600円」
1,560円の見間違いだと思い、もう一度番号を確認した。しかし、何度見ても15,600円だった。
後ろに並んでいた男性が、驚いたように画面をのぞき込む。
「故障じゃないですか?」
私もそう思い、精算機に書かれていた連絡先へ電話した。
担当者は入庫時刻と料金を確認した後、落ち着いた声で説明した。
「こちらは10分400円で、最大料金の設定がない駐車場です」
私は言葉を失った。
6時間30分で15,600円。計算は合っている。
それでも納得できず、入口へ戻って料金看板を確認した。すると、大きな数字の下に「10分400円」と明記されていた。
さらに、最大料金についての案内はどこにもない。
隠されていたわけでも、機械が間違えたわけでもなかった。
完全に私の見落としだった。
思い返せば、不自然なほど広くて停めやすい駐車スペースだった。混雑する駅前なのに、昼前でも空きがあった理由を、私はそこでようやく理解した。
「高い」という感情だけで運営会社を責めそうになったが、表示を確認しなかったのは自分だ。
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