11月5日の深夜でした。
次男から「そろそろ帰るよ」とメッセージが来ていた時間です。
その子は、地方から出てきて、やっと大阪で仕事を始めて1か月。
その日も遅くまで、電動自転車で職場からアパートに帰る途中でした。
霧雨で路面は濡れ、街灯の少ない歩道。
視界も悪い時間帯でした。
「お母さん、今日は遅くなるね」
その一言が、今のところ、私が聞いた最後の“普通の声”です。
夜中、スマホが鳴りました。
知らない番号。嫌な予感しかしませんでした。
出ると、慌てた声でこう告げられました。
「お母さんですか? 息子さんが転落して、
今、大阪市内の救命救急センターに運ばれています」
頭が真っ白になりました。
何をどうやって病院にたどり着いたのか、正直よく覚えていません。
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