ある朝、まだ薄暗い時間帯に、ひとりの小学生が学校にこっそりと足を踏み入れました。周りが静まり返る中、彼は急いで給食室へと向かい、そこに置かれていたいちごの箱を一人で全部食べてしまいました。まさにその瞬間、給食室の裏から何やら物音が聞こえてきたので、少年は驚いてそっと覗いてみました。すると、予想外の光景が広がっていたのです。
なんと、校長先生と調理員が楽しそうに談笑していたのです。
少年はすぐにその場を離れ、静かに教室に戻りました。胸には興奮と驚きが入り混じった感情が湧き上がり、心拍が早くなるのを感じながら、何とか冷静を保とうとしました。その日の朝、校長先生は全校生徒を集め、給食室でいちごを盗み食いした者を探し出すべく、大声で怒鳴り始めました。
「今日、給食室でいちごを盗み食いしたやつ、今すぐ出てこい!」
しかし、誰も名乗り出ません。校長先生はますます怒りを募らせ、さらに厳しく問い詰めました。それでも沈黙が続く中、恐怖に震える少年は、ついに手を挙げ、心の中で決心を固めて叫びました。
「よく聞こえません!」
その声に校長先生は激怒し、さらに鋭く返しました。
「何?俺の言うことが聞こえないだと?」
その言葉がさらにエスカレートし、校長先生の怒声が教室を震わせました。少年は怖くて、震える声で何度も「よく聞こえません」と繰り返しました。それに耐えかねた校長先生はついにキレてしまいました。
「お前がここで叫んでみろ!俺が後ろで聞こえたら、ただじゃおかんぞ!」
その瞬間、少年は覚悟を決め、前に出て大声で叫びました。
「今日、給食室の裏で変なことしてた人、早く出てこい!」
教室は一瞬、静寂に包まれました。少年の言葉が全員の耳に届き、場の空気が一変した瞬間でした。校長先生と調理員の秘密は、ついに明るみに出ることとなり、学校全体を揺るがす出来事となったのでした。
引用元:,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]