中3の継娘が隣の窓を割って修理代30万。夫は「家族だろ、君が払え」と私に押しつけた。さらに実母が戻り「この家、居場所ある?」と揺さぶってきた。
私は美咲、34歳。経理をしている。再婚して一年、夫・健太には娘の結衣がいる。最初は距離を測りながら、弁当の好みや門限も「結衣が決めていいよ」と任せてきた。嫌われないように、波風を立てない。
それが私の処世術だった。
事件は土曜の夕方。結衣がベランダで友だちと通話しながら硬球を投げていたらしい。私は知らずに「危ないよ」と声をかけただけ。次の瞬間、ガシャーン。隣室の窓が砕けた。管理会社から見積が届き、30万円。私は青ざめたが、夫はため息混じりに言った。「お前が口うるさいからだ。責任取って」
翌日、元妻の梨花が突然来た。「結衣が泣いてた。継母に追い詰められたって」夫はうなずき、結衣は黙ったまま。三人の視線が私だけに集まる。説明すればするほど、言い訳に聞こえる空気が怖かった。
だから私は、感情ではなく事実を集めた。管理会社に頼んで共用部カメラの確認。隣室へ菓子折りを持って謝罪し、状況を聞く。
奥さんは小声で言った。「結衣ちゃん、笑いながら電話してたよ。怒ってる感じじゃない」
数日後、管理会社の報告書が届いた。映像には、結衣が投げた硬球が反射して窓に直撃する瞬間と、割れた直後に彼女が周囲を見回し、スマホに向かって何か話す姿が映っていた。私はその夜、夫にだけ見せた。「これが事実。私のせいにしないで」
夫は黙った。そこへ結衣のスマホが鳴り、表示は「ママ」。
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