その日は私の誕生日でした。
特別なお祝いなんて期待していなかったし、仕事を早めに切り上げて、家で好きな夕飯を作って、のんびりワインでも飲もうと思っていたんです。
ところが家に帰ると、玄関を開けた瞬間にクラッカーが鳴りました。
そこにいたのは、夫の優介、義父、義母、そして義姉。
4人はやけに上機嫌で、「おめでとう」と私を囲みました。
嫌な予感はしていましたが、その後さらに意味の分からないことが起きました。
夫に目隠しをされ、そのまま車に乗せられたのです。
連れて行かれた先で目隠しを外されると、目の前には見知らぬ大きな新築の家がありました。玄関は2つ。どう見ても二世帯住宅でした。
呆然とする私に、義母はうっとりした顔で言いました。
「これが私たちの新しい家よ」
夫も得意げでした。
「家事は母さんたちに任せられるし、景子は仕事に集中できるだろ?」
私は一気に血の気が引きました。
こんな家の話、一度も聞いていない。
そもそも義父の会社は潰れて借金もあるはず。
どうしてこんな家を建てられたのか。
問い詰めると、義父は悪びれもせず「ローンは優介名義で組んだ」と言いました。
でもそれだけでは足りないはずです。
さらに追及すると、夫はついに白状しました。
頭金には私の貯金を使ったこと。
しかも私に無断で。
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