五月の晴れた朝、私の人生を大きく変える出来事が起こりました。
「悪いんだけど、会社まで書類の封筒を持ってきてくれないか?」
夫からの電話でした。
結婚して十年。几帳面な夫が大切な書類を忘れるなんて、それまで一度もありませんでした。しかし、その日に限って机の上に置いたまま出勤してしまったのです。
私は急いで準備をし、夫の会社へ向かいました。
まさか、その何気ない行動が、後に私たち夫婦を追い詰める悪夢の始まりになるとは、その時の私は知る由もありませんでした。
私の名前は美紀。三十八歳の専業主婦です。
周囲からは「綺麗な奥さんね」と言われることもありました。しかし、私にとって大切なのは外見を褒められることではありませんでした。
結婚してからずっと、夫の健二だけを支え、家庭を守ることが私の幸せだったのです。
会社のロビーに着いた私は、夫へ「あと十分くらいで着くわ」とメッセージを送り、エレベーターの前で待っていました。
その時、一人の男性が隣に立ちました。
五十代後半ほどの男性。
高級そうなスーツ、整えられた髪、そして何より気になったのは、私を見る視線でした。
まるで品定めをするような、妙に長い視線。
私は小さな違和感を覚えました。
エレベーターが到着すると、その男性も同じように乗り込みました。
私が七階のボタンへ手を伸ばすより先に、彼はすでに七階を押していました。
「同じ階なのね……」
そう思った瞬間、不安が胸をよぎりました。
七階に到着すると、男性は私の後ろを歩きました。
そして夫の部署の前まで来た時、社員の一人が声をかけました。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=vsE6_cf9de4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]