奈々子さんが元看護師だったと知った瞬間、明菜さんは満面の笑みを浮かべた。
「やっぱり看護師さんだったんだ。それなら安心して洋介を預けられるわ」
「……預ける?」
突然の言葉に、奈々子は思わず聞き返した。
「どういう意味ですか?」
すると明菜は呆れたようにため息をついた。
「どういう意味って、そのままの意味だけど。奈々子さんってもしかして、人の話を理解するの苦手なの?」
あまりにも失礼な言い方だった。
しかし奈々子は冷静に答えた。
「急すぎて話についていけなかっただけです。洋介君を預かるなんて、今初めて聞きましたから」
明菜は腕を組み、自信満々に言った。
「私、仕事で忙しいの。時間ってお金と同じなのよ。無駄な時間を使っている暇なんてないの」
「だから来週の金曜日、一日洋介をお願いね」
奈々子は困惑した。
「一日というのは、お仕事の間ですか?」
「そうよ。私は働いているの。それにシングルマザーだから大変なの。奈々子さんは専業主婦でしょう?子育ては助け合いっていうじゃない」
確かに、その日なら予定はなかった。
奈々子は一度だけならと思い、了承した。
「分かりました。
ただ、洋介君の好き嫌いや生活リズム、迎えの時間など教えてください」
すると明菜は面倒くさそうに言った。
「それくらい自分で考えてよ」
「でも、お母さんである明菜さんしか分からないこともありますよね」
「社会で働いている人なら、それくらい臨機応変に対応するものなの。いちいち私に聞かないでくれる?時間の無駄だから」
奈々子は違和感を覚えながらも、その日は引き受けることにした。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=5mKYUxEhIoM,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]