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洗面所で見つけた“指10本”に心臓が止まりかけた私。妻「ただ干しただけよ」→証拠写真を家族に送ると、息子の返信に全員が吹き出した…
2026/08/28

仕事から帰宅した私は、洗面所の前で足を止めた。

洗濯機の隙間から、人間の手が2本垂れ下がっていたのだ。

青白い指先は力なく曲がり、まるで誰かが洗濯槽の中に押し込まれ、最後の力で外へ手を伸ばしているように見えた。

「お、おい……誰かいるのか?」

返事はない。

昼間、妻から「近所で不審な人を見かけた」と聞いたばかりだった。まさか泥棒が入り、妻と揉み合いになったのではないか。

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最悪の光景が次々と頭に浮かび、心臓が激しく鳴り始めた。

恐る恐る近づいた瞬間、洗濯機の中から低い音がした。

私は思わず後ろへ飛び退き、廊下の壁に背中をぶつけた。その拍子に買い物袋が床へ落ち、中の缶コーヒーが転がっていった。

震える手でスマートフォンを取り出し、警察へ電話しようとした、その時だった。

「あなた、帰ってたの?」

背後から妻の声がした。

驚いて振り返ると、妻はスーパーの袋を提げ、不思議そうな顔で立っていた。

「無事だったのか! じゃあ、あの手は誰のだ!」

私が洗濯機を指さすと、妻は数秒黙ったあと、吹き出した。

「何を言ってるの。ただの手袋よ」

妻が指先をつまんで持ち上げると、現れたのは肌色に近いピンク色のゴム手袋だった。

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洗ったあと、乾きやすいように洗濯機の縁へ並べて干していたらしい。

「こんな干し方をしたら、本物の手に見えるだろ!」

「いつも家事をしていたら、ゴム手袋だってすぐ分かるわよ」

妻は笑いながら答えたが、私はまだ胸を押さえたままだった。

そこへ、物音を聞いた隣人が心配して玄関から声をかけてきた。事情を説明すると、隣人も洗面所をのぞき込み、一瞬だけ顔を引きつらせた。

「奥さん、これは私でも通報しかけますよ」

味方を得た私は何度もうなずいた。

しかし妻は反省するどころか、その光景を写真に撮り、家族のグループチャットへ送ってしまった。

すると息子から、すぐに返信が届いた。

「父さんの今年一番の大事件、被害者はゴム手袋2名」

娘からは、

「犯人は洗濯機。動機は脱水」

という追撃まで来た。

その日の夕食中、家族全員に笑われた私は、妻に「もう二度と、あんな干し方はしないでくれ」と頼んだ。

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妻は素直にうなずき、翌日からゴム手袋を物干し竿へ移した。

これで安心だと思っていた。

ところが数日後、庭へ出た私は再び固まった。

物干し竿には、ゴム手袋が5組も並び、風に揺られながら一斉にこちらへ手招きしていたのだ。

「前より怖くなってるじゃないか!」

私の叫び声を聞き、窓から顔を出した妻は満面の笑みで言った。

「ちゃんと洗濯機から移したでしょう?」

以来、わが家では肌色のゴム手袋は禁止になった。

ただし妻は今も、「家事を手伝わない人への戒めには、あの干し方が一番効いた」と笑っている。

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