予防接種を終えた帰り道、私は赤ちゃんのはなを抱っこひもに入れ、上の娘のここちゃんと手をつないでバス停に立っていた。
「あと10分で来るね。はなちゃん、寝てくれるかな」
幸い、はなは間もなく眠ってくれた。
ほどなくバスが到着した。
車内は座席がすべて埋まっていたが、立っている乗客はいなかった。
次の便を待つことも考えた。
しかし、子ども2人を連れていると、待ち時間が長くなるだけでも大変だ。
私はここちゃんに声をかけ、そのバスに乗ることにした。
人が座っている席のすぐ近くに立つと、「席を譲ってほしい」と無言で訴えているように思われるかもしれない。
そんな余計な圧を与えたくなくて、私は運転席に近い、できるだけ邪魔にならない場所へ立った。
誰にも迷惑をかけず、静かに目的地まで着きたい。
それだけだった。
ところがバスが大きな停留所に着くと、乗客が一気に増えた。
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