那覇の三原にあるコンビニ駐車場で、車を停めて電話をしていた時だった。
話の途中で、運転席側の窓に人影が見えた。
顔を上げると、一人のオバァが立っていた。
手には重そうな荷物。
少し疲れた表情で、こちらをじっと見ている。
最初は、駐車の仕方について何か言われるのかと思った。
私は電話をいったん止め、窓を開けた。
「どうしました?」
するとオバァは、申し訳なさそうに頭を下げた。
「すいません。今日、退院したんだけど、お家まで送ってくれませんか?」
一瞬、言葉が出なかった。
知らない人の車に乗せてほしい。
今の時代なら、頼む側も相当な勇気が必要だったと思う。
オバァは続けた。
「タクシーが捕まらなくてねぇ」
声にも、少し疲れがにじんでいた。
本当に今日退院したばかりなのだろう。
荷物も重そうだった。
私は電話の相手に事情を伝え、その場で通話を切った。
「いいよ。乗って、乗って」
そう言うと、オバァの顔が一気に明るくなった。
「本当ね? ありがとうね」
私は車を降り、荷物を持ち上げた。
思っていたより重かった。
退院直後のオバァが、これを抱えて歩いていたのかと思うと、放っておけなかった。
助手席へ乗るのも少し大変そうだったので、体を支えながらゆっくり座ってもらった。
「家はどこ?」
オバァが教えてくれたのは、そこからそれほど遠くないアパートだった。
車を走らせる間、オバァは何度も言った。
「助かったさぁ」
「本当にありがとうねぇ」
私は笑いながら答えた。
「近くだから大丈夫よ」
けれど、オバァはそれでも恐縮していた。
信号で止まるたびに荷物を見て、
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