私は路線バスの運転手をしている。
その日は朝から複数の便を担当し、ようやく昼の休憩時間に入ったところだった。
次の出発までは30分。
私は停車中のバスを離れ、近くの店で牛丼を食べていた。
食事を始めて間もなく、先ほど乗車していた女性が近づいてきた。
「次のバスは何時ですか?」
私は時刻表を確認し、
「この循環バスは30分後です」
と答えた。
すると女性は腕時計を見て、険しい顔をした。
「もっと早く出せませんか?急いでいるんです」
バスは乗客1人の都合で、予定より早く出発することはできない。
途中の停留所には、時刻表を見て待っている人がいる。
そこで私は、目的地付近を通る別系統のバスを案内した。
しかし女性は納得しなかった。
「私はこのバスで帰りたいんです」
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