公衆トイレに入り、小便器の前へ向かった。
そこで、便器の上に置かれた1枚の紙に気づいた。
サーカスの絵が描かれた、子ども向けのようなカラフルな便箋。
落とし物なのか、清掃に関する注意書きなのかと思った。
しかし、紙は折り畳まれておらず、壁に立てかけるように置かれていた。
見るつもりはなかったのに、最初の文字が目に入った。
「太ってるおじさんへ」
宛名を見た瞬間、普通の手紙ではないと分かった。
誰かをからかうために置かれた紙かもしれない。
そう思いながら視線を下げると、前日の夜に会った相手への感謝が続いていた。
さらにその下には、このトイレの中で起きたと受け取れる、かなり露骨な内容が並んでいる。
私は思わず目をそらした。
わざわざ公衆トイレに残すような話ではない。
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