江川卓が見抜いていた佐々木朗希の異変――令和の怪物が故障者リスト入りした本当の理由
2025年5月、メジャーリーグに大きな衝撃が走った。
ドジャースに加入したばかりの佐々木朗希投手が、右肩のインピンジメント症候群により故障者リスト入りしたのだ。
「令和の怪物」と呼ばれ、日本球界で圧倒的な才能を見せつけてきた男の突然の離脱。多くのファンは驚き、心配し、そして疑問を抱いた。
なぜ、あれほどの剛速球を誇った佐々木朗希が、メジャーの舞台でここまで苦しむことになったのか。
その答えを、実はかなり早い段階から見抜いていた人物がいた。
昭和の怪物、江川卓である。
江川氏が佐々木朗希の課題を指摘したのは、2022年4月10日、完全試合を達成した直後だった。日本中がその偉業に沸き、誰もが「怪物誕生」と称賛する中、江川氏だけは少し違う視点で投球を見ていた。
もちろん、能力そのものは高く評価していた。手にかかったストレートの伸び、打者を圧倒する球威、フォークの威力。それらは間違いなく一級品だった。
しかし江川氏は、同時にこう見ていた。
佐々木朗希はまだ完成していない。あと20%ほど伸びしろがある。
そして、その残された部分こそが、細かなコントロールと一年間を戦い抜く体力なのだと。
完全試合という最高の結果の裏で、江川氏は抜け球や細かな制球の乱れを見逃していなかった。左打者の内角に良い球がある一方で、右へ抜ける球もある。狙った場所へ安定して投げ切れれば、もっと楽にストライクが取れる。そう分析していたのである。
そして、もう一つの懸念が体力だった。
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