「お母さん、これ1分以内に見つけられる?」
夕食が終わったあと、小学6年生の娘がスマホを持って私のところに来た。
「何を?」
「猫!」
画面を見せられた瞬間、私は思わず笑ってしまった。
そこには、数え切れないほどの人間の顔が並んでいた。
若い女性、眼鏡をかけた男性、帽子をかぶった人、白髪のお年寄り。
髪形も表情も違う人たちが、隙間なく描かれている。
「この中に猫がいるの?」
「そう! 1分以内に見つけるんだって」
私は軽い気持ちで答えた。
「そんなの簡単でしょ」
娘がスマホのタイマーを準備した。
「じゃあ、スタート!」
私は画面の左上から順番に見始めた。
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