小学生の息子が学校から帰ってきた日のことだった。
いつもならランドセルを置くと、すぐにおやつを探し始める。
ところが、その日は玄関に入るなり、不満そうな顔で私を呼んだ。
「お母さん、これ見て」
「どうしたの?」
「算数のテスト、絶対おかしいんだよ」
息子はランドセルから、少ししわになった答案用紙を取り出した。
「僕、ちゃんと計算したのにバツにされた」
私は夕食の準備をしていた手を止め、答案用紙を受け取った。
そこには、大きな赤いバツがついていた。
さらに、その下には先生の字で「よく問題を読もう!」と書かれている。
「何を間違えたの?」
私が尋ねると、息子は問題文を指さした。
「ここ。読んでみて」
私はゆっくり読み上げた。
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