私は数秒迷った末、「そのままお願いします」と答えた。
もう一度9着を袋へ詰め、混雑した電車で持ち帰る気力が残っていなかったからだ。
店員は手続きを進め、最後に5円玉1枚と1円玉4枚を私の手のひらへ載せた。
合計9円。
数字として見ても小さいが、実際に硬貨で受け取ると、さらに現実味が増した。
手続きを終える前に、私は査定理由も聞いていた。
「全部、値段がつかない状態だったんですか?」
店員からは、傷みだけでなく、ブランド、季節、現在の在庫、その店舗での需要などを見て査定していると説明された。
「着用できないほど傷んでいるわけではありませんが、今回は9点とも1円での買取になります」
1着ずつ丁寧に見てもらった結果だと言われれば、それ以上は何も言えなかった。
それでも、状態ではなく需要の問題で1円になった服まであると知り、余計に複雑な気持ちになった。
店を出てから、私は歩道の端でもう一度レシートを開いた。
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