納車5日目、新車に残された傷。犯人を探した私が最後に見たもの
「……え?」
駐車場に戻った瞬間、私は車の前で立ち尽くした。
つい5日前に納車されたばかりの愛車。
毎日、意味もなく駐車場へ見に行ってしまうくらい嬉しかった車だった。
新しいシートの匂い。
傷ひとつないボディ。
納車の日、家族と一緒に写真まで撮った。
「これから大切に乗ろう」
そう思っていた。
なのに。
運転席に近づいた瞬間、目に入ったものは信じられない光景だった。
ボディに細かい傷。
ドア部分には擦ったような跡。
しかも、明らかに自分でつけたとは思えない場所だった。
「納車されて、まだ5日だぞ……」
頭の中が真っ白になった。
怒りより先に、悲しさが込み上げてきた。
大切に扱っていたのに。
まだ新車なのに。
一体いつ、誰が傷をつけたのか。
私はその日の行動を思い返した。
スーパーの駐車場。
買い物中に停めた時間。
自宅マンションの駐車場。
仕事から帰ってきた時。
どこで起きたのか分からない。
でも、このまま諦めることだけはできなかった。
まずスマホで傷の写真を撮った。
角度を変えて何枚も記録した。
傷の位置。
深さ。
周囲の状況。
後から確認できるように残した。
そして駐車場の管理会社へ連絡した。
「防犯カメラを確認できますか?」
数時間後。
私は映像を確認することになった。
画面には、私の車が映っていた。
何も起きていない。
そのまま数分。
しかし、ある瞬間。
隣に停まった車が動き始めた。
私は画面を一時停止した。
「……ここだ」
車が出る時。
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