「本当に申し訳ありませんでした」
私は何度この言葉を書いたのだろう。
5年間、何度も学校や保護者の方へ謝罪の連絡をしてきた。
理由は、長男の「うっかり」だった。
息子は昔から注意力が足りないところがあった。
学校から帰ってくると、
「これ、僕のだと思って持ってきた」
そう言って、見覚えのない筆箱や水筒、教材を出してくることがあった。
最初は小さな間違いだった。
「明日ちゃんと返そうね」
そう言って一緒に確認していた。
でも、同じことが何度も続いた。
ある日の夕方。
息子のランドセルを整理していると、見知らぬ名前が書かれた袋が出てきた。
心臓が止まりそうになった。
「また……?」
確認すると、同じクラスのお友達の持ち物だった。
すぐに学校へ連絡した。
先生に事情を説明し、相手のお母さんにも謝罪した。
すると相手のお母さんは、
「大丈夫ですよ」
「わざとじゃないですから」
と優しく言ってくださった。
その言葉が逆につらかった。
優しくされるほど、
申し訳ない気持ちが大きくなった。
私は何度も思った。
「また迷惑をかけてしまった」
「母親の私がもっと注意しなきゃ」
家では息子にも強く言ってしまった。
「どうして確認しないの?」
「大事な物なんだから、ちゃんと見て」
怒った後、息子の悲しそうな顔を見る。
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