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昨日、保護施設で引き取り予定のハスキーの男の子に会いに行った。おやつもおもちゃも全部準備して、新しい家族を迎えるわくわくした気持ちでいったのだ。 だが彼を見た瞬間、息が一瞬止まった。 彼は檻の隅に一人で座り、頭を垂れて目を閉じていた。まるで雨に打たれた雲のように(続)
2025/12/24

昨日、私は新しい家族を迎えるために、保護施設に行くことを決めました。準備は万端でした。おやつやおもちゃを用意し、彼を迎え入れる喜びと興奮を胸に、施設へと足を運んだのです。思い描いていたのは、元気いっぱいのハスキー犬が、私の前に飛び跳ねてくる光景でした。彼の明るい瞳と、元気な性格を想像しながら、胸が高鳴っていました。

しかし、施設に到着し、彼と初めて対面した瞬間、私は息を呑みました。

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そこで目にしたのは、私が予想していたものとは全く違う光景だったのです。ハスキーらしい活力に満ちた姿はどこにも見当たりませんでした。彼は檻の隅でじっと座り、頭を垂れ、目を閉じていました。まるで、長い間雨に打たれ、寒さに震えているかのような姿でした。その姿勢からは、あの元気で遊び好きなハスキーのイメージは一切感じられず、ただ深い静けさと、どこか無力さが漂っていました。

私が近づくと、ボランティアスタッフが静かに語りかけてきました。「この子はここにいる時間が長いんです。とてもシャイで、誰もがすぐに通り過ぎちゃうんです。」その言葉が私の胸に響きました。その時、私はただ無意識に彼を見つめるだけでなく、彼のその瞳に宿る深い不安や恐怖を感じ取っていました。

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彼は拒絶しているのではなく、何もかもを恐れ、体の奥底に深く閉じ込めようとしているように見えました。まるで、他の誰にもその恐怖を見せたくないかのように。

その姿を見て、私は心が締め付けられる思いがしました。過去に何度も目にした、元気いっぱいで好奇心旺盛な犬の姿とはまるで違いましたが、私はただその瞬間、彼を家に連れて帰りたいという強い気持ちが湧き上がりました。

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