私は17歳になる柴犬を飼っている。もう年齢が年齢だから、さすがに足腰が弱くなったり、視力もほとんど失われてしまったけれど、それでもその犬は、私の心を完全に奪っている。とにかく、可愛い。これはもう、言葉にできないくらいの愛情を注いでいる。でも、可愛いだけでは片付けられない現実があることも、正直に伝えたいと思う。
柴犬は賢くて、どこか気まぐれなところもあるけれど、歳を取るにつれて、少しずつ不便さが増してきた。
まず、目が見えないという問題が大きい。家の中を歩くたびにぶつかってしまったり、隙間に挟まったりすることも少なくない。そのたびに家の中を歩きやすくするための対策を取らなくてはならない。家具の角にクッションをつけたり、通路を広くしたり、または「ここは通れないよ」と教えたりと、目が見えなくなったことへの配慮が必要だ。
それでも、彼が可愛いことには変わりない。お世話をするたびに、彼の目を見て、何も言わずに寄り添ってくれるその姿に心が癒される。動きが鈍くなっても、呼べば喜んで駆け寄ってくるし、足元にぴったりくっついて寝てくれる。その姿がどんなに愛おしいことか。目が見えなくても、彼にはまだまだ元気な心が残っている。
しかし、問題が全くないわけではない。夜中の1時から3時にかけて、時々夜鳴きをすることがある。その鳴き声は、最初は「何か困っているのかな?」と心配になって、すぐに駆けつけたけれど、どうやら夜鳴きが癖になっているようだ。最初のうちは原因が分からなくて心配したけれど、今では「まぁ、そういうものだ」と割り切るようになった。でも、やっぱり眠れない夜もある。
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