「明日の家族旅行、楽しみだね」
私はそう言いながら、準備したスーツケースを眺めていた。
今回の旅行は、夫・一馬、義母、義父、そして私の五人で行く予定だった。海外旅行ということもあり、私は仕事の合間を縫ってホテルやレストランの予約まで手配していた。
私は旅行会社のバスガイドとして働いているため、海外旅行の計画を立てることも好きだった。
家族みんなで楽しい時間を過ごせるならと思い、費用の一部も負担するつもりでいた。
しかし、出発前から妙な違和感があった。
夫の一馬と義母の様子が、いつもと違うのだ。
そして旅行前日の夜、突然、一馬が言った。
「俺たち、先に実家に戻ってるから」
「え?私も一緒に行くよね?」
そう聞くと、義母が冷たい笑顔で口を挟んだ。
「あんたは来なくていいのよ。嫁は当日集合で十分だから」
意味が分からなかった。
今まで家族旅行の準備をしてきたのは私なのに、なぜ急にそんな態度を取られるのか。
さらに義母は、信じられない言葉を続けた。
「残念だけど、あんたのパスポートはもうないから。旅行には行けないわね」
そう言って見せてきたのは、焦げた赤色のパスポートだった。
私は一瞬、言葉を失った。
「……それ、私のパスポートじゃありません」
「何言ってるの?これはあんたのよ」
義母は勝ち誇ったように笑った。
だが、私は落ち着いて答えた。
「私のパスポートは緑色です」
その瞬間、一馬の顔色が変わった。
「え……?」
義母が持っていたものをよく見ると、それは私のものではなかった。
なんと、それは一馬自身のパスポートだった。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=-3qg0sAFTyQ,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]