真夏の太陽が容赦なく照りつけるある日の昼下がり、長谷川千秋は自宅のソファに倒れ込んでいた。
「……もう昼か」
休日だというのに、目が覚めても体が重い。営業成績トップを維持するため、毎日朝から晩まで働き続けている。夢を叶えるために入った会社だったが、今では生活のほとんどが仕事に奪われていた。
そんな千秋のスマートフォンが鳴った。
画面を見ると、祖父からの電話だった。
「もしもし、おじいちゃん?」
「千秋か。久しぶりだな。最近帰ってこないから心配していたよ」
「ごめん、仕事が忙しくて……。おばあちゃんも元気?」
「ああ、元気だよ。それよりな、今日はどうしてもお礼を言いたくて電話したんだ」
「お礼?」
祖父は穏やかな声で続けた。
「毎月1000円の仕送り、本当にありがとうな。今年はそのお金で扇子を買えたから、少し涼しく過ごせているよ」
その瞬間、千秋の表情が固まった。
「……待って。毎月1000円?」
「そうだよ。お前も色々大変なんだろう? そんな中でも私たちのことを気にかけてくれて、本当に嬉しいよ」
耳を疑った。
「おじいちゃん、俺……毎月50万円振り込んでいるはずだけど」
「え?」
電話の向こうで沈黙が流れた。
千秋は混乱していた。
祖父母の口座には、確かに毎月50万円を送っていた。きっかけは姉の楓からの連絡だった。
『おじいちゃんが投資詐欺に遭ったみたいなの。借金が大変なことになっている。千秋、助けてあげられない?』
幼い頃、千秋と楓は両親を亡くし、祖父母に育ててもらった。だからこそ、恩返しのつもりで必死に働き、仕送りを増やしたのだ。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=1m13Ey4xhZs,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]