「90分料金になります。お会計は6万1500円です」
伝票を置かれた瞬間、私は思わず時計を見た。
店に入ってから、まだ40分しか経っていない。
「待ってください。90分って、どういうことですか?」
久しぶりに訪れた北新地。
私は事前に女性を指名し、予約時間どおりに店へ入った。
ところが、席に案内されても本人は現れない。
「前の接客が少し延びています」
スタッフはそう説明した。
私は仕方なく待った。
10分。
20分。
女性は来ない。
その間、酒も注文していない。
追加サービスも頼んでいない。
水を飲みながら、スマートフォンを眺めていただけだった。
ようやく女性が席に来たのは、入店から28分後。
「お待たせしてごめんなさい」
会話を始めた直後だった。
スタッフが現れ、無表情で告げた。
「お時間です」
私は耳を疑った。
実際に話した時間は、12分にも満たない。
それなのに伝票には、90分のセット料金。
指名料。
サービス料。
さらに説明を受けていない追加項目が2つ並んでいた。
「私は40分しか店にいません」
「しかも、そのうち28分は一人で待っていました」
そう伝えると、店員は淡々と答えた。
「入店した時点から料金は発生します」
「こちらの規定ですので」
私は項目ごとの説明を求めた。
すると、奥から責任者らしい男性が出てきた。
「女性が遅れたのは店側の事情ですよね?」
私が尋ねると、男性は眉一つ動かさなかった。
「キャストの状況と料金は別です」
「席を使用されていますから」
「では、なぜ40分の滞在が90分になるんですか?」
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