「新築の壁を汚したくないんで、
そちらに置かせてもらいました」
自宅前でそう言われた瞬間、
私は耳を疑った。
向かいで始まった新築工事。
事前の挨拶もなければ、
工事内容の説明もない。
騒音や砂ぼこりは、
ある程度仕方がないと思っていた。
ところが7月28日の午後、
自宅のベランダを見ると、
複数の建築資材が外壁に立てかけられていた。
まるで、うちの壁が
工事現場の資材置き場であるかのようだった。
私はすぐ外へ出て、
作業員に移動を求めた。
すると現場責任者らしき男性が、
面倒そうな顔で近づいてきた。
「一時的に置いてるだけですよ」
「新築の壁に立てかけたら、
傷や汚れがつくでしょう?」
だから他人の家なら構わない。
そう言っているようにしか聞こえなかった。
「ここは私の家です。
許可なく使用しないでください」
私がそう伝えると、
男性は鼻で笑った。
「別に壊してないでしょ?」
「そんなに神経質にならなくても」
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