「小さいね……本当に可愛い」
初めて我が子を抱いた瞬間、私は胸いっぱいの幸せを感じていた。
生まれてきた男の子には、咲(さく)という名前をつけた。
初めての育児で不安なことはたくさんあった。夜泣きに対応できるのか、ちゃんと母親になれるのか……そんな心配は尽きなかった。
けれど、それ以上に大きかったのは、この小さな命を守っていきたいという喜びだった。
「マナ、本当にお疲れ様。俺も育児は協力するから。二人で頑張ろうな」
そう言って笑った夫の隼人(はやと)を見て、私は心から安心していた。
隼人は食品会社の営業マンだった。
私は彼の会社の近くにある全国チェーンのカフェで店長をしていた。朝のモーニングが安くて美味しいと評判の店で、毎朝決まった時間に来る常連客がいた。
それが隼人だった。
最初はただの常連客だった。
仕事前にコーヒーを飲みながら、少し会話をする程度。
でも、いつの間にか私たちはお互いのことを話すようになっていた。
そしてある日――。
「もしよかったら、今度食事をご一緒しませんか?」
突然の誘いに驚いたけれど、嫌な気持ちはしなかった。
その後、隼人から告白され、私たちは付き合い始めた。
少し強引なところはあったけれど、頼りがいがあって、男らしい人だった。
交際から一年後、私が二十五歳の時、私たちは結婚した。
結婚を機に私はカフェを退職した。
地方への異動が多い仕事だったこともあり、家庭を優先することにしたのだ。
そして数年後、私たちのもとに咲が生まれた。
隼人は、出産前に言った言葉通り、積極的に育児を手伝ってくれた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=2NONt3Lnbhw,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]