「先週は出張じゃなかったのね」
私がそう切り出すと、夫の和彦は一瞬だけ目を泳がせた。
けれど、すぐに鼻で笑った。
「何を言ってるんだよ」
私は黙って、探偵から受け取った写真をテーブルに置いた。
そこには、出張だと言って家を空けた日に、知らない女とホテルへ入っていく和彦の姿がはっきり写っていた。
「浮気してたのね」
すると和彦は謝るどころか、逆ギレした。
「そんなことまで調べる女とはやってられない。離婚だ」
その瞬間、私の中で何かが静かに冷めた。
これから二世帯住宅を買い、私の両親と一緒に暮らす予定だった。私が一括で費用を出し、家族を支えようと決めた家だった。
けれど、和彦の口から出た言葉は信じられないものだった。
「あの家は俺がもらう。愛人の沙織と、俺の両親と住むわ」
私は耳を疑った。
最初からそのつもりだったのだ。私に家を買わせ、離婚後は財産分与だと言って奪う。浮気が発覚したのは計算外だったが、彼の中ではまだ勝ったつもりでいたらしい。
私は静かに尋ねた。
「一括返済したと思ってるの?」
和彦は得意げに笑った。
「お前、この前不動産屋に行っただろ」
「契約内容の確認に行っただけ。私は一銭も払ってないよ」
その瞬間、和彦の顔から血の気が引いた。
二世帯住宅はまだ正式購入前だった。私は事情を不動産屋に説明し、購入を取りやめていた。支払い前に本性がわかって、本当に助かったと思った。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=Jfy2P_Pthpw,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]