俺は、その日の夜、人生で一番重い決断をするつもりだった。
仕事から帰宅したのは、いつもより遅い午後十一時過ぎ。疲れ切った体を引きずりながら玄関を開けても、妻の幸恵は出迎えに来なかった。
以前なら、それでも「疲れて寝ているんだろう」と自分に言い聞かせていた。
しかし、もう限界だった。
「幸恵、今日話がある。起きて待っていてくれ」
そう伝えたのは、朝のことだった。
だが、返ってきた言葉は予想通りだった。
「夜更かしは肌に悪いのよ。明日の昼じゃダメなの?」
俺は思わず苦笑した。
結婚してから何度同じことを言っただろう。
専業主婦になってもらったのは、楽をしてほしかったからだ。俺が仕事を頑張るから、家では安心して過ごしてほしかった。
だから生活費も渡した。記念日にはプレゼントも買った。将来は二人でマイホームを建てようと夢を見ていた。
でも、いつからか家には温かさがなくなっていた。
朝、俺が仕事へ行く時間になっても起きてこない。
帰宅しても会話はない。
休日も幸恵はスマホばかり見ていた。
「専業主婦だから、せめて朝くらい見送ってほしい」
何度お願いしても変わらなかった。
それなのに、家の中は片付いていない。
俺の中で小さな不満が積み重なっていた。
そして決定的だったのは、半年前。
幸恵の不倫を知ったことだった。
最初は信じられなかった。
まさか、自分が愛した妻が。
だが、調べれば調べるほど証拠は出てきた。
相手との写真。
連絡履歴。
会っていた日時。
俺は何度も問い詰めようと思った。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=U2f4o6IDTqI&t=4s,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]