16歳の弟がサッカー観戦から帰ってきたのは、午後11時を過ぎたころだった。
友人3人と一緒に、電車でスタジアムまで行っていた。
帰宅した弟は、
「疲れた」
とだけ言い、リュックをリビングの床へ置いた。
そのままシャワーを浴び、自分の部屋へ入ってしまった。
翌朝。
私は掃除機をかけるため、床に置かれた弟のリュックを持ち上げた。
ファスナーが半分開いたままだった。
中には脱いだ上着と、空になったペットボトルが見えた。
「またゴミを入れたままにして……」
私はため息をつき、リュックの中身を机の上へ出した。
チケットの半券。
タオル。
モバイルバッテリー。
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