店主の言葉に、父親は一瞬黙り込んだ。
しかし、すぐに顔を赤くしてテーブルを叩いた。
「子連れを差別するのか!」
店主は首を横に振った。
「当店はお子様連れのお客様も歓迎しております。ですが、ほかのお客様へ迷惑をかけてもよいとは申し上げておりません」
入口の注意書きにも、子供を拒否する言葉はなかった。
ベビーカーへの配慮や離乳食の持ち込みについても丁寧に書かれている。
求められているのは、店内を走らせないことや、大声を放置しないことだけだった。
母親が不満そうに腕を組んだ。
「まだ小さいんだから、親の言うことなんて聞かないわよ」
店主は通路に落ちたフォークを拾いながら答えた。
「言うことを聞けないお子様を責めているのではありません。危険な状態を止めようとしない保護者の方にお願いしています」
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