俺が借りているのは、アパート裏にある月額1万2000円の駐車区画だった。
問題の車が止まった初日、俺は一時的な来客だと思い、管理人から空き区画を借りた。
ところが翌日も、その翌日も車は動かなかった。
車内に連絡先はなく、管理人が貼った警告書も同じ場所に残っていた。
警察にも相談したが、私有地のため、その場ですぐ撤去することはできないと言われた。
管理人は車体に触れない位置へ警告板を置き、移動期限と補修工事の日程を明記した。
さらに俺たちは毎日、車の位置、警告書、時刻が分かる写真を残した。
防犯カメラには、男が深夜に車を止め、そのまま立ち去る姿まで映っていた。
実はその区画の周囲には以前から大きなひび割れがあり、雨が降るたび水がたまっていた。
管理人は翌月に予定していた補修工事を前倒しし、施工業者へ正式に依頼した。
工事当日になっても車は動かなかった。
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