夜21時ごろ、仕事を終えた俺は、自宅近くのコンビニへ立ち寄った。
飲み物と翌朝のパンを買うだけだったので、駐車場の端に車を止め、そのまま入口へ向かった。
店までは15mほど離れていた。
明るい店内を何気なく見ると、レジの奥に女性店員が立っていた。
細身で髪を後ろに結び、頭には白い三角巾を着けている。
遠目でも綺麗な人だと分かった。
そのお姉さんは誰かと話しているらしく、にっこり笑っていた。
そして次の瞬間、顔の横にある白い手が左右に揺れた。
どう見ても、こちらへ手を振っている。
「えっ、俺?」
俺は立ち止まり、後ろを振り返った。
しかし駐車場には、車から降りようとしている男性が1人いるだけだった。
その人はお姉さんの方など見ていない。
もう一度店内へ目を向けると、白い手が再びヒラヒラと動いた。
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