8月11日、山の日。
世間は祝日だったが、私は朝から現場へ向かっていた。
現場近くには会社で借りている駐車場がある。
当然、その日もそこへ車を停めるつもりだった。
ところが入口へ入った瞬間、
「は?」
と思わず声が出た。
私が使う区画に、黒い大型ミニバンがきれいに収まっている。
一瞬、会社関係者の車かと思った。
しかしナンバーにも車にも見覚えがない。
フロントガラスを確認しても、
「すぐ戻ります」
のメモすらない。
周囲にも持ち主らしき人はいなかった。
「今日祝日だから、誰も使わないと思ったのか?」
そう考えると余計に腹が立った。
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