私は65歳。
夫を亡くしてから、
一人で静かに暮らしていました。
夫と建てた小さな家。
庭の花。
朝の温かいお茶。
派手ではないけれど、
穏やかな毎日でした。
寂しさがなかったと言えば嘘になります。
でも、
自分の時間を大切にしながら、
これからの人生を楽しもうと思っていました。
そんな私の生活が変わったのは、
息子夫婦から連絡が来た時でした。
「母さん、お願いがある」
息子の両平と、
その妻のさおりさんが家に来ました。
「子育てが本当に大変で……」
「仕事も忙しくて、このままだと限界なんです」
さおりさんは涙を浮かべながら言いました。
「お母様しか頼れる人はいません」
「一緒に暮らしてもらえませんか?」
その言葉を聞いた時、
私は迷いました。
でも、
頭に浮かんだのは孫たちの顔でした。
小さな手。
無邪気な笑顔。
亡くなった夫にも見せてあげたかった成長。
「私でよければ」
そう答えました。
息子夫婦は喜びました。
「本当に助かる」
「母さんが来てくれたら安心だ」
その時の私は、
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