「52歳・おひとりさま。年金、いくらもらえるのか公開します」――そんな刺激的な投稿が流れてきて、思わず手が止まった。
本人いわく、厚生年金は加入28年以上、これまで保険料もコツコツ納めてきた。ねんきん定期便に出ていた“年金見込み額”は、年間約197万円。月に直すと約16万円前後だという。
数字だけ見ると「意外ともらえるじゃん」と感じる人もいるかもしれない。けれど、ここからが本題だった。
問題は“早期退職”をした場合。60歳より前に仕事を辞めて厚生年金の加入期間が短くなると、将来の受給額はじわじわ下がる。さらに、退職後の生活費は毎月出ていくのに、年金が実際に振り込まれるのは原則65歳から。つまり、辞めた瞬間から「年金が入るまでの空白期間」を自分の貯蓄で埋める必要がある。月16万円の年金が見えても、家賃や住宅ローン、医療費、物価上昇を考えると“安心”とは言い切れない。
「年金は“老後の給料”じゃなく、“最低ラインの土台”」。だからこそ、早期退職を考えるなら、①空白期間の生活費(何年分か)②退職後の健康保険・住民税の負担③働き方を変えて厚生年金を細く長くつなぐ選択④iDeCoや積立など“年金以外の柱”――この4つをセットで考えないと危ない、と。
52歳の“公開”は、ただの金額自慢じゃない。むしろ、「この数字で、あなたは65歳まで走り切れますか?」という静かな問いかけだった。
引用元:https://www.youtube.com/shorts/JcrkceMGWaE,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]