二〇二六年一月五日、年頭の記者会見。連合の芳野会長が口を開いた瞬間、永田町の空気が微かに変わった。「国民民主党の連立政権入りは容認しない」――二〇二五年十月に示した立場と同じで、考えは変わっていない、と淡々と言い切ったのである。理由は明確だ。立憲民主党と国民民主党が“野党として並び立ち”、政権に対峙する体制が必要だという。
さらに次の国政選挙へ向け、両党に候補者調整を要請していく姿勢まで示した。
だが、その一言は「一団体の意見」では終わらなかった。SNSでは即座に反発が噴き上がる。「政党の進路は政党が決めるべきだ」「連合が口を出しすぎれば主体性が失われる」――そして、怒りの矛先は玉木代表へ向かった。「玉木は連合を切れ」「連立を妨害するな」。苦情が殺到したのは、国民民主が近年、エネルギー政策や税制など“政策ベース”で与党と協議し、一定の成果を積み上げてきたからだ。だからこそ、連立入りの可能性が現実味を帯びた局面で、上から蓋をされる感覚が広がった。
背景には、連合という巨大組織の複雑さがある。公務員系と民間系が合流してできた連合は、内部に政治的立場の違いを抱える。
とりわけ公務系の一部は国民民主の与党接近に強く反対している、と見られている。一方で国民民主は無党派層や民間労働者からの支持も増え、“組合依存の政党ではなくなりつつある”。この力学の変化が、今回の衝突をより鋭くした。
「組合費が自分の考えと違う政治活動に使われるのは納得できない」「連合は賃上げや労働環境の改善に集中すべきだ」――そうした声が膨らむ一方、過激で差別的な投稿まで混じり始め、議論は一層荒れた。
だからこそ問われているのは、感情ではなく原点である。労働組合は誰のために存在し、政党と支持団体の距離はどこまで許されるのか。
この局面で玉木代表がどの道を選ぶのか。連合が自らの役割をどう再定義するのか。日本政治と労働運動の関係が、静かに形を変え始めている。今、国民の視線はそこに集まっている。
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