携帯会社から届いたはがきには、「端末拾得のご案内」と書かれていた。
私の名義の電話機かデータ通信端末が、警察署に保管されているという。
けれど私のスマホは、今も手の中にある。
「何を落としたんだろう」
夫に見せると、彼も首をかしげた。
書かれていた受理年月日は、9月9日。
その日は子どもを保育園へ送り、地元の雑貨屋でモモンガのぬいぐるみを買った。
大雨の予報を気にしていたことまで覚えている。
遠くの警察署がある街へ、電車で出かけてはいない。
ただ、受理年月日が9日でも、その日に落としたとは限らない。
私はその日の行動を思い返すのをやめ、家にある端末を確かめた。
「前のスマホ、どこにしまったっけ?」
「机の引き出しじゃないか」
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