夕方、私はリビングに隣接する台所で夕食の準備をしていた。
外からは、バットでボールを打つ乾いた音と、子どもたちの声が聞こえていた。
近所の小学生3人が、家の前の狭い場所で野球をしていたのだ。
以前にも何度か見かけていた。
車や住宅の窓に当たりそうで危ないと思い、
「もう少し広い場所で遊んだほうがいいよ」
と声をかけたこともある。
しかし、親へ伝えるほどではないと考え、強く注意しなかった。
午後5時23分、大きな衝撃音が響いた。
リビングへ戻ると、掃き出し窓の中央に穴のような傷ができ、そこから何本もの亀裂が広がっていた。
カーテンを開けると、3人の子どもが外で立ち尽くしていた。
「ボールが当たったよね?」
私が尋ねると、1人が小さな声で答えた。
「僕は打ってません」
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