娘は小学5年生だった。
総合学習の時間に、地域の防災について調べた内容を班ごとに発表した。娘は家でも何度も原稿を読み、避難所までの地図を色分けしていた。
ところが発表後、同じ班の児童から言われた。
「説明が長くて、つまらなかった。みんなもそう思ってるよ」
その一言を、娘は単なる感想ではなく、自分の発表に対する決定済みの評価として受け取ってしまった。
帰宅後も原稿を開こうとせず、「私には発表の才能がない」「また笑われる」と繰り返した。
私は「気にしなくていい」と言ったが、それでは娘が受け取った言葉を消せなかった。
翌朝、担任へ連絡すると、先生は当事者だけを叱るのではなく、学級全体で「事実と意見」を考える時間を作ってくれた。
机の上には赤いリンゴが置かれた。
先生は黒板に「このリンゴは赤い」「このリンゴはおいしい」と書いた。
「このリンゴが赤いかどうかは、見たり写真で確認したりできます。
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