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親戚「障害があるなんて、かわいそう」亡き父「勝手にかわいそうにするな」→小学校の発表会で舞台に立てなかった孫へ送った言葉を、今も忘れられない
2026/08/25

息子に障害があると分かったのは、3歳児健診の後だった。

言葉がなかなか増えず、同じ動きを繰り返す。大きな音がすると耳を塞ぎ、初めての場所では泣いて動けなくなった。

専門の医師から説明を受けた帰り道、私はずっと自分を責めていた。

育て方が悪かったのか。

この子は学校へ行けるのか。

大人になったら、1人で暮らせるのか。

まだ何も起きていないのに、何十年先までの不安を一度に背負い込んでいた。

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親戚に伝えると、「かわいそうに」「普通の学校は難しいかもね」と言われた。悪気がないことは分かっていたが、そのたびに息子が“できない子”と決めつけられているようで苦しかった。

最後に、私は父へ報告した。

昔気質で口数の少ない父だ。理解してもらえないかもしれないと、診断内容を慎重に説明した。

「この子、障害があるって言われたの」

父は息子と積み木で遊びながら、顔も上げずに言った。

「障害? なんだそれ。関係ない」

私は一瞬、突き放されたのかと思った。

すると父は、崩れた積み木を拾いながら続けた。

「この子はこの子だろ。昨日まで孫だったのに、今日から別の何かになるのか?」

言葉が出なかった。

父は息子に向かって、「もう1回作るぞ」と笑った。

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息子も父のまねをして、積み木を積み始めた。

後日、親戚の集まりで誰かが「この子はかわいそうだから」と言ったときも、父は静かに遮った。

「勝手にかわいそうにするな。困ることがあるなら手を貸せばいい。それだけだ」

父は障害を無視していたのではない。

必要な支援は受ければいい。

苦手なことには工夫をすればいい。

ただし、それによって息子の価値まで変わるわけではない。

そう教えてくれたのだ。

それから私は、息子に何もかも無理をさせることも、反対に何もできないと決めつけることもやめた。

園や支援機関と相談し、絵カードを使い、予定を事前に伝えた。息子は自分のペースで言葉を増やし、好きな電車の名前なら夢中で話すようになった。

小学校の発表会の日、息子は舞台に立てなかった。

けれど、会場の後ろから自分の役のせりふを最後まで言えた。

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父は誰より大きく拍手した。

「よくやった。場所なんか関係ない」

数年後、父は亡くなった。

今でも子育てに迷うと、あの日の声を思い出す。

「関係ない」

障害がないという意味ではない。

支援が必要ないという意味でもない。

どんな特性があっても、息子は息子のまま。

“特別な存在”として遠くへ置いていたのは、周囲ではなく、不安に支配されていた私だったのかもしれない。

父のたった一言は、今も私と息子を支え続けている。

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