「近いうちに、この家で一緒に暮らすことになったから。チャラ子は出て行って」
母から突然告げられた言葉に、私は耳を疑った。
「……どういう意味?」
「あなたがいると余計なお金がかかるのよ。水道代も電気代も食費もね。もう十分でしょう?」
私は山本チャラ子、30歳。父が残してくれた実家で、母と二人で暮らしていた。
ただし、その母は私と血の繋がった母親ではない。
16歳の時、父が再婚した相手だった。
実の母親は育児に積極的ではなく、見かねた父が私を引き取ってくれた。そんな過去があったから、父が選んだ女性を簡単に悪く言うことはできなかった。
母とは正直、昔から相性が良くなかった。
それでも、父が愛した人だからと、私は我慢してきた。
しかし、父が病気で亡くなってから一年。
私の中で張り詰めていたものが、少しずつ限界に近づいていた。
そんなある日、突然家にやってきた人物がいた。
「ただいま」
玄関に立っていたのは、母の連れ子である兄・たかしと、その妻・ヤバ子だった。
「お、チャラ子。相変わらず地味だな」
久しぶりに会った兄は、開口一番そんな言葉を投げてきた。
しかも、二人は父の葬儀にも来なかった。
父が最後まで気にかけていた人たちなのに、その態度に私は嫌悪感を覚えていた。
「今日は何しに来たの?」
「何って、決まってるだろ。ここで飯食べようと思ってな」
母も当然のように言った。
「チャラ子、ご飯作って。たかしはよく食べるから三人分追加ね」
もともと一人分だった夕食が、一瞬で五人分になった。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ViplMwu-upY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]