私は子供の頃から、一戸建てで暮らすことに憧れていました。
自分たちで選んだ家。
好きな家具を置いた部屋。
夫婦で作る温かい家庭。
結婚して6年。
ようやくその夢が叶うと思っていました。
夫の祐介と相談しながら土地を探し、間取りを考える。
そんな時間を楽しみにしていました。
しかし、家探しが始まった頃から、少しずつ違和感を覚えるようになりました。
最初に口を出してきたのは義母でした。
「麻衣子ちゃん、一戸建て買うんですって?」
「もちろん相談してね」
「住宅展示場も一緒に行きましょう」
最初は親切なのだと思いました。
でも、義母が持ってくる資料を見るうちに気づきました。
そこに書かれている条件は、私たち夫婦の希望ではありませんでした。
義両親が住みやすい場所。
義両親が便利な場所。
そして、
「二世帯住宅にもできる広さ」
という条件。
私はすぐに祐介へ聞きました。
「お義母さん、同居するつもりみたいなんだけど」
すると祐介は言いました。
「母さん、そんなこと言ってたな」
私は驚きました。
「どうして私に先に言ってくれなかったの?」
祐介は少し困った顔をしました。
「まだ先の話だと思ってた」
私は正直な気持ちを伝えました。
「今すぐ同居は考えられない」
仕事もある。
生活リズムも違う。
夫婦2人の生活をまず大切にしたい。
祐介は理解してくれました。
「分かった。俺から親には話す」
その時の私は、安心していました。
ちゃんと私の気持ちを考えてくれる夫だと思っていたのです。
そして私たちは希望に合う一戸建てを購入しました。
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