「必ず守るので、家に帰らせてください。お願いします」
仕事から帰ってポストを開けた瞬間、その紙が入っていた。
見覚えのある夫の字。
私は玄関にも入らず、その場で最後まで読んだ。
「浮気しません」
「しばらく小遣いはいりません」
「使ったお金は必ず返します」
「女の連絡先は全部消します」
「飲みに行く時はちゃんと連絡します」
「スマホを裏返して置きません」
「パチンコも行きません」
「家事もやります」
「なつみが怒ってても逆ギレしません」
「記念日も忘れません」
そして最後に、
「必ず守るので家に帰らせてください」
その一文を読んだ瞬間、私は紙をぐしゃぐしゃに握りつぶしていた。
――今さら何を言ってるの?
夫を家から出したのは3週間前だった。
きっかけは、たまたま見えたスマホの通知。
知らない女性から、
「昨日楽しかった♡次いつ会える?」
と届いていた。
問い詰めると最初は、
「ただの友達」
「会社の付き合い」
と否定した。
でも私は怒鳴らず、黙って確認した。
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