「また三角に折ってある……」
ある日、外出先のトイレに入った時のことだった。
個室に入ると、トイレットペーパーの先がきれいな三角形に折られていた。
見た目だけなら、確かに整っている。
ホテルや施設で清掃後の目印として折られていることもある。
でも、その日はどう見ても清掃直後ではなかった。
床には少し水滴が残り、洗面台にも使用感がある。
「これ、前に使った人が折ったのかな……」
そう思った瞬間、なんとも言えない気持ちになった。
というのも、トイレを使った直後って、普通はまだ手を洗っていない。
つまり誰かが用を足したあと、その手で次の人が使うトイレットペーパーの先端をわざわざ触って折った可能性がある。
私はそれに気づいてから、三角折りを見るたびに気になるようになった。
もちろん、やった本人に悪気はないのかもしれない。
「次の人が取りやすいように」
「きれいに見えるように」
そんな親切心のつもりなのかもしれない。
でも、その“親切”が、次の人にとってはありがたくないこともある。
ある日、職場のトイレでも同じことがあった。
昼休み。
個室から出てきた同僚が、手を洗う前にまた中へ戻った。
何をしているのかと思ったら、
「三角にしておいた方が気持ちいいでしょ?」
そう笑いながら出てきた。
私は思わず、
「それ、手を洗う前に触ったの?」
と聞いた。
相手はきょとん。
「え?別に紙でしょ?」
私はそこで初めて、自分が気にしすぎなのかと思った。
でも、気になって仕方ない。
だから大声で責めるのではなく、
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