「女性のみなさん、イベントや人混みでは自分の身を守って。本当に怖い」
そんな警告文とともに、指先へ載せられた極小の部品の写真が投稿されていた。
透明なフィルムの中央には黒い粒のような部品があり、その左右には銀色の薄い板が広がっている。
大きさは指紋と比較しなければ分からないほど小さい。
写真だけを見れば、「誰かが女性の服へ貼り付ける追跡チップではないか」と想像してしまうのも無理はなかった。
私も最初は、現在地を外部へ送る小型発信機なのかと思った。
しかし、投稿文と写真を確認しても、発見された日時や場所、付着していた物、検査結果などは示されていない。
つまり、「イベントの人混みで何者かが女性へ貼った」という経緯まで、この1枚が証明しているわけではなかった。
形状から考えられる物の1つが、商品や荷物、入場証などの識別に使われるRFIDタグだ。
中央の黒い部分がICチップ、左右の銀色部分が電波を受けるアンテナのように見える。
ただし、写真だけで製造元や用途を特定することはできない。
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