「これ、馬に見える? それとも鳥?」
家族のグループに1枚の画像を送った瞬間、思った以上の大論争が始まった。
滝の水しぶきが、何かの顔のように見える不思議な写真。
ネットでは、
「右脳派には馬、左脳派には鳥が見えるらしい」
なんて説明までついていた。
私はどう見ても最初から「馬」だった。
大きな鼻。
目。
耳のような形。
「いやいや、これ馬以外ある?」
そう送ると、夫からすぐ返信。
「鳥でしょ」
「どこが!?」
「くちばし見えるじゃん」
隣にいた中学生の娘にも見せた。
すると娘は3秒ほど黙って、
「鳥」
と即答。
まさかの2対1。
私は悔しくなって、今度は実家の母に送った。
「何に見える?」
母から返ってきたのは、
「滝」
……そういうことじゃない。
改めて、
「動物に見えるなら何?」
と聞くと、
「犬かな」
さらに話がややこしくなった。
その夜、食卓では完全に“馬派”と“鳥派”に分かれた。
夫はスマホを指さしながら、
「ここが鳥の頭」
私は負けじと、
「じゃあこの鼻みたいなのは何?」
娘まで、
「ママの脳が馬を作ってるんじゃない?」
と笑う。
「じゃあ私は右脳派ってこと?」
ちょっと得意になって言うと、娘が冷静に検索し始めた。
そして数分後。
「ママ、それ本気にしない方がいいよ」
「え?」
いわゆる「右脳派・左脳派だから見え方が決まる」という説明は、性格や能力を単純に2種類へ分けられるような話ではないらしい。
結局これは、脳タイプ診断というより、形の捉え方で見え方が変わる“錯視”的な楽しみ方に近い。
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