隣の土地で新築工事が始まってから、私はできるだけ口を出さないようにしていた。
工事の音や車両の出入りは一時的なものだ。
新しく住む人とも、できれば良い関係を築きたいと思っていた。
ところが外壁工事がほぼ終わったころ、庭に面した壁へ大きな室外機が設置された。
問題は、その位置と向きだった。
室外機は専用台の上に置かれ、吹き出し口が我が家側へ正面を向いている。
しかも高さは私の胸から顔の辺り。
フェンスを挟んだすぐ先には、我が家の倉庫がある。
倉庫から工具を出す時。
物干し台を使う時。
子どもを車へ乗せる時。
必ずその前を通る。
私は試しに室外機の正面へ立ってみた。
まだ稼働していなかったが、真夏に冷房を使えば、温かい排気がこちらへ流れることは容易に想像できた。
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