私は真由美、五十八歳です。
あの日、産後三か月を迎えた娘・美咲の家を訪ねたことで、私は母親として決して忘れることのできない光景を目にしました。
美咲は二十九歳。初めての出産を終え、まだ百日ほどしか経っていませんでした。
「大丈夫だよ」と言っていても、本当の気持ちは親なら分かるものです。頻繁に連絡をすれば、娘が「心配をかけてはいけない」と無理をするかもしれないと思い、私は何も知らせず、そっと家を訪ねることにしました。
玄関の扉が開いた瞬間、私は言葉を失いました。
そこにいた美咲は、以前の明るい姿とは違っていました。頬はやせ、髪は整える余裕もなく、腕には小さな赤ん坊を抱いていました。
「お母さん……ごめんね」
美咲は小さな声で言いました。
「うち、何もないの。食べに来たんじゃないかって思ってるでしょう?」
私は胸が締め付けられるようでした。
「そんなこと気にしなくていいの。赤ちゃんを見ているから、少し眠りなさい」
そう言って、私は娘を横にさせました。
娘が眠りについた後、私は台所へ向かいました。
流し台には洗われていない食器が積み重なり、部屋の中にも疲れ切った生活の跡が残っていました。
そして、何気なく冷蔵庫を開けた瞬間、私の手が震えました。
中にはラップがかかった惣菜や料理がいくつも並んでいました。
しかし、その一つ一つに貼られた付箋を見て、私は息をのみました。
「これは俺の分。手をつけるな」
そこには、婿の拓哉さんの字でそう書かれていました。
冷蔵庫の中には、彼のための食事は用意されているのに、美咲が自由に食べられるものはほとんどありませんでした。
産後の体で、夜中も何度も赤ちゃんの世話をしている娘が、きちんと食事を取れていない。
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引用元:https://www.youtube.com/shorts/RLhVOYcm8Zc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]