今日、定期検査のため病院で採血を受けた。
担当したのは、見たことのない若いスタッフだった。
消毒綿や採血管を何度も確認し、針を持つ手にも少し力が入っているように見えた。
それでも針は問題なく血管に入り、採血そのものは数分で終わった。
異変を感じたのは、針を抜く直前だった。
担当者は私の腕を押さえながら、
「いち、にの、さんで抜きますね」
と言った。
私は一瞬、聞き間違いかと思った。
注射が苦手な患者を安心させるための声かけなのかもしれない。
しかし、私は特に頼んでいない。
「いち、にの……」
担当者が数え始めたため、私は思わず腕を見た。
「さん!」
その掛け声と同時に、針が勢いよく引き抜かれた。
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