結婚式まで、あと7日だった。
私は幸せの絶頂にいると思っていた。
31歳の彼。
真面目に働く会社員。
優しくて、私の家族にも丁寧に接してくれる人だった。
両親も、
「安心できる相手でよかったね」
そう言ってくれていた。
招待状も発送した。
式場との最終確認も終わった。
あとは当日を迎えるだけ。
……そのはずだった。
そんなある日の夜。
差出人のない封筒が届いた。
「結婚前に一度確認してください」
短いメッセージだけが添えられていた。
中に入っていたのは、数十ページの書類。
表紙には、
「結婚前身辺調査報告書」
と書かれていた。
手が震えた。
「なぜ、彼の調査報告書が?」
誰が依頼したのか。
なぜ今なのか。
怖くて、すぐには開けなかった。
でも、結婚まであと1週間。
知らないまま進むことの方が怖かった。
私はゆっくりページをめくった。
最初の項目には、
勤務先。
年齢。
職業。
基本情報が書かれていた。
そこまでは、彼が話していた内容と一致していた。
「やっぱり、何もないのかな」
そう思った瞬間。
次のページで手が止まった。
調査結果概要。
そこには、
「重大な犯罪歴や反社会的勢力との関係は確認されませんでした」
と書かれていた。
一瞬、安心した。
でも、その下の文章を読んで表情が変わった。
「交友関係、金銭の使用状況、一部オンラインサービス利用状況について確認すべき事項が複数確認されました」
胸がざわついた。
さらに読み進める。
月間収支状況。
推定収入。
手取り月収約35万円。
その他収入約2万8000円。
合計38万円。
収入だけを見ると問題はなさそうだった。
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